遺伝性小脳失調原因遺伝子アプラタキシンの野生型及びスプライス変異型蛋白の機能解析
Project/Area Number |
15790453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
平野 牧人 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50347548)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 小脳失調症 / スプライス変異体 / アプラタキシン |
Research Abstract |
眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早発型小脳失調症(EAOH)は本邦では最も多い常染色体劣性小脳失調症である。原因遺伝子アプラタキシンには既報告の1種に加え、新たに6種のスプライス変異体が存在することが本研究の予備実験により明らかされた。野生型を含む8種のmRNAは4種の蛋白をコードする。本研究の目的はこれらの野生型および変異型蛋白の発現解析とアプラタキシン機能解析である。大腸菌内で合成した変異型蛋白において、アプラタキシンの生理活性に関与すると考えられるHIT活性を測定したところ、全ての変異型蛋白で著しく低下していた。昨年度作製したモノクローナル抗体が反応する唯一の変異型蛋白および野生型蛋白の動物細胞内における半減期を、モノクローナル抗体によるパルス・チェイス法で測定したところ、変異型では野生型に比べ短縮していた。また、種々の変異型蛋白の野生型への結合能力をGST pull down法で検討した結果、全ての変異型は野生型に結合した。一方、病的異常蛋白(689insT変異)への結合能は低下しており、この変異型の野生型への結合能は病態生理学的に重要である可能性が考えられる。以上から、変異型蛋白自身は活性を持たないが、野生型に結合することで、その活性を調整している可能性が示唆された。また半減期が短いことも活性調整の目的には適していると考えられる。以上の成果は今後、アプラタキシンの機能解明、さらにはEAOHの治療法開発に貢献できると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)