Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
リポタンパク(a)[Lp(a)]は動脈硬化の独立した危険因子で、その血中濃度の90%は遺伝的に規制されている。しかし、炎症性疾患などでは血清Lp(a)濃度は大きく変化することが知られている。我々は、apo(a)合成の転写レベルでの調節を明らかとするためにreporter gene assayを行った。昨年までに、インスリンまたはEGF,IGF-1,IGF-β,TNF-α添加によりapo(a)遺伝子プロモーター活性は非投与時に比べて低下することを明らかとした。今回、インスリンがapo(a)遺伝子プロモーター活性を低下させる機序について検討した。apo(a)遺伝子プロモーター上に存在すると想定される、HNF-1β,HNF-4の発現ベクターおよびインスリン・シグナルに関与するとされるPI3 kinase,Akt,PKCλの恒常活性化型発現ベクターを作製し、HepG2細胞またはマウス初代培養肝細胞にapo(a)プロモーターをレポーター遺伝子に結合したプラスミドとともにco-transfectionした。100nMインスリン添加により、apo(a)のプロモーター活性は20%減少した。インスリン非添加時には、HNF-1βはapo(a)プロモーター活性を約3倍増加させ、インスリン添加により約4倍に増加させた。一方、PI3 kinaseおよびAkt,PKCλは、apo(a)プロモーター活性を30%低下させた。また、HNF-4はapo(a)のプロモーター活性に影響を与えなかった。以上から、インスリンは、HNF-1を介して正に、apo(a)プロモーター上の未知の転写因子を介して負に制御しており、全体としては負に制御すると考えられた
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