Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
第一に我々は、微生物由来の免疫刺激性DNA配列を有する合成DNA(CpG-DNA)を作成し、タイプIIコラーゲン(CII)マウス関節炎モデルに投与し、関節炎の発症を観察した。CIIをComplete Freund Adjuvant(CFA)と共に投与した群(CII/CFA)を陽性コントロールとし、CIIをIncomplete Freund Adjuvant(IFA)と共に投与した群(CII/IFA)と比較すると、CII/IFA群ではCII/CFA群より関節炎の程度が低かった。IFAにCpG-DNAを混じてCIIと共に投与した群(CII/IFA/CpG-DNA)ではCII/CFA群と同等かそれ以上の関節炎を発症した。以上の結果から関節炎の発症に微生物由来DNAが関わっている可能性が示唆された。 第二に我々はCpG-DNAの一部をメチル化することによって、CpG-DNAに対し抑制的に作用する合成DNA(anti-CpG-DNA)を作成した。In vitroで抗原提示細胞をCpG-DNAと共に培養すると自然免疫が活性化されるが、我々が作成したanti-CpG-DNAはCpG-DNAによって誘導された抗原提示細胞からのinterferon-6,12,tumor necrosis factor-αなどの炎症性サイトカイン産生、およびB細胞の増殖を抑制することが観察された。 第三にanti-CpG-DNAをCIIマウス関節炎モデルに投与したところ、関節炎の発症が抑制された。 以上の結果より、微生物由来DNAは関節炎の発症あるいは増悪に関わっている可能性が示唆された。微生物由来DNAはtoll like receptor(TLR)9を介して自然免疫を活性化することが知られていることより、TLR9を介した刺激を抑制することは、新たな抗炎症療法となる可能性のあることが示された。
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