皮膚悪性腫瘍における転写因子Stat3の役割とその活性化経路の解析
Project/Area Number |
15790578
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
尾藤 利憲 神戸大学, 大学院医学系研究科, 医学研究員 (50324918)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | Stat3 / Squamous cell carcinoma / RNAi / nude mouse / Malignant Melanoma |
Research Abstract |
Stat3の恒常的活性を有する皮膚有棘細胞癌細胞株を対象とし、Stat3特異的阻害を行うStat3 RNAiを用いて、Stat3の癌細胞における役割を検討した。結果、Stat3の発現阻害を行っても96時間以内では個別細胞死(apoptosis)はフローサイトメトリーによる検討で生じていなかった。1ヶ月以上の長期的Stat3活性阻害では、細胞の成長抑制や標的遺伝子の活性抑制は起こり、細胞周期のG0-G1期における停止が生じた。細胞は形態変化を起こし、やがて緩やかにその成長が停止した。Stat3活性阻害により分裂の停止した細胞の免疫染色による検討ではapoptosisは生じておらず、分化していることが判明した。有棘細胞癌株のヌードマウスへの移植実験では、コントロール処理した有棘細胞癌細胞株が生着し成長を示したのに対し、Stat3活性阻害した有棘細胞癌細胞株は全く成長せず、腫瘍源性が失われていた。上記の結果より、皮膚有棘細胞癌細胞株においては、Stat3活性は、その成長、腫瘍源性に必要であるが、細胞が生存するために必要不可欠とはいえないと結論した。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)