Project/Area Number |
15790804
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
内山 善康 東海大学, 医学部, 助手 (80317784)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 骨格筋 / 中枢神経 / マウス / Sk-34細胞 / Sk-DN細胞 / ニューロン / MAP-2 / 神経幹細胞 / 血管 / CD34 / CD45 / 重症筋挫滅 / 末梢神経 |
Research Abstract |
本研究は本学再生医療科学部門で新たに分離・精製されたマウス骨格筋間質由来の幹細胞(Tamaki T et al.,J Cell Biol.2002.)を用いて、神経の再生を試みるものである。本幹細胞は、培養系で筋芽細胞、内皮細胞、脂肪細胞に分化し、NOD/SCIDマウス骨格筋に移植することで筋細胞、血管内皮細胞へと最終分化する細胞でありSk-34細胞及びSk-DN細胞(Tamaki T et al Exp. Cell Res.2003)と命名された。昨年度はこれらの幹細胞をマウス重度筋挫滅モデルに移植することで筋内の末梢神経への再生を確認することができた。そこで本年度は、脳神経及び脊髄神経環境下において、この幹細胞が中枢神経に誘導可能かどうかを検討した。細胞は酵素処理によりGFPマウス骨格筋より細胞群を抽出、FACSによりSk-34及びDN細胞を分離した。Sk-34細胞は分離直後に、Sk-DN細胞は培養5日後に直接患部に移植した。マウス脳挫傷モデルはマウス頭頂葉に脳部分欠損部を作成し損傷部に移植した。解析は移植4週間後に環流固定後、脳を採取しGFP陽性の神経様細胞の観察と免疫組織学的検索(GFAP、MAP-2)を行った。また脊髄損傷モデルは正常マウス胸髄を露出し、圧迫による実験的脊髄重損傷を作成し、1週間の待機後(炎症反応が治まりグリア瘢痕期直前)、同損傷部に直接移植した。解析は移植4-6週間後に環流固定後、脊髄を摘出、GFP陽性の神経様細胞の観察と免疫組織学的検索を行った。さらにSk-DNのクローン細胞に対して、RT-PCRを用いた神経幹細胞特異的な遺伝子発現解析を行った。両モデルにおいて蛍光顕微鏡下で細胞移植群にGFP陽性細胞の着床が認められた。採取した脳、脊髄より凍結切片を作成し、その局在と特性を検討したところ、ニューロン様の形状を示すGFP陽性細胞の点在が確認された。これらの細胞はGFAP陰性、MAP-2陽性であり、ニューロンに分化した可能性が示唆された。さらにSk-DNのクローン解析から、神経幹細胞特異的な遺伝子(Nestin, Musashi-1,Nucleostemin)を発現していることが明かとなり、Sk-DN細胞の神経幹細胞としての可能性が強く示唆された。
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