Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
平成17年度、豚眼を半切し感覚網膜を剥離除去した後、0.1%トリプシン+0.2%ヒアルロニダーゼ+4%チキンシラーム液で45分間インキュベートした。20%FBS+DMEM+HamF12培養液を適量添加した上でホモゲネートし培養を行った。継代培養を繰り返し、抗glutamine synthetase抗体、抗GFAP抗体を用いた免疫染色を行い、本培養系がミュラー細胞であることを確認した。培養細胞をKobayashiらの方法(J Immunoassay, 2000)でマイクロプレートに固相化し、酵素免疫法によりミュラー細胞に発現しているコラーゲンの解析を行った。また培養上清に含まれるコラーゲンについても、マイクロプレートのウェル上に培養上清をコーティングし、乾燥後、酵素免疫法により解析を行った。その結果、培養細胞、培養上清ともに、V型コラーゲンの発現がみられた。I型コラーゲンの発現も僅かながら認められた。増殖糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、黄斑円孔、黄斑上膜に対する網膜硝子体手術で得られた硝子体液中に発現しているコラーゲンタイプを、マイクロプレートのウェル上に硝子体液をコーティングし、乾燥後、酵素免疫法により定量することにより調べた。通常、生理的な状態で発現が多く見られるII型コラーゲンの割合が、増殖糖尿病網膜症では他の疾患に比較して減少していることが示された。
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