骨および神経細胞再生治療におけるビオプテリン補酵素の役割を探る
Project/Area Number |
15791067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
藤本 健吾 明海大学, 歯学部, 助手 (90286013)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | テトラヒドロビオプテリン / セピアプテリン還元酵素 / SPR遺伝子ノックアウトマウス / アンチセンスオリゴヌクレオチド / PC12細胞 |
Research Abstract |
胚性幹細胞から神経細胞を分化させる研究が現在広く行われている。私は骨芽細胞へのセピアプテリン還元酵素(SPR)アンチセンスオリゴヌクレオチドの導入で、骨芽細胞の増殖能が抑制されること、すなわち、SPRが生成する物質であるビオプテリン補酵素(BH4)が骨芽細胞の増殖能に関係していることを平成15年度〜平成16年度の科学研究費で遂行し明らかにした。また、BH4は一酸化窒素合成酵素(NOS)の補酵素であるため、神経伝達物質合成に不可欠な因子である。さらに、NO-cGMP系が、神経細胞の樹状突起の伸長に関与しているとの報告がある。骨吸収や神経細胞の分化に関与する酵素がBH4を必須の補酵素として要求することから、本年度の研究ではSPR遺伝子ノックアウトマウスを作出し、SPRの生成するBH4が骨吸収や神経細胞の分化等に重要な因子の1つである可能性を探った。 作出したSPR遺伝子ノックアウトマウスは最長約半年の短命である事が判明した。また、非常に生育が悪く、wild-typeおよびhetero-typeのマウスと比較して、生育速度は約50%であった。摂食行動以外の行動はほとんど見られなかった。 SPR遺伝子ノックアウトマウスを用いて、マウス形態および各臓器(特に脳)における切片を作製し、HE染色し観察を行ったところ、どの臓器も構造に変化は見られなかったが、全体的に発達不足であり、wild-typeおよびhetero-typeのマウスと比較して約50%の大きさであった。In vivo実験で、BH4が細胞の増殖に重要な因子であり、またSPR遺伝子ノックアウトマウスの作出からBH4欠損により臓器の分化増殖の抑制効果が見られた事実から、BH4は細胞の増殖・分化に必要不可欠の因子であると考えられた。このマウスを用いたさらなる研究によりBH4の補酵素作用以外の働きの発見に繋がると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)