Project/Area Number |
15791092
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石崎 裕子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (60303161)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | カリエスフリー / エナメル質 / 生理的咬耗 / 咬合力 / デンタルプレスケール / オクルーザー |
Research Abstract |
歯冠修復物は天然歯と同じ量で咬耗磨耗していくことが理想と考えられ、そのためには天然歯の生理的な咬耗量を知ることは不可欠である。本研究の目的は、エナメル質の咬耗磨耗と調和する歯冠修復材の開発をめざすための基礎データを得るために、ウ蝕未経験者の天然歯列におけるエナメル質の咬耗量を測定して生理的なエナメル質の咬耗量を明らかにし、さらに咬合力との関係を調査することである。 新潟大学新入生歯科検診において、ウ蝕未経験者と診断された学生を19名選定し、選定した学生に研究の主旨説明を行ない、同意を得て協力を依頼し、天然歯列における咬耗量を測定し咬合力との関係について3年間にわたり調査したところ、咬耗量および咬合力は個人差が大きく、両者の間に正の相関関係があった。また、19〜24歳の若者では、調査した3年の期間においては咬耗量が経時的に直線的に増加する傾向があった。本研究では、さらに当初の3年以降にも同意を得られた被験者4名に協力を依頼し、ベースラインから7〜11年後における接触滑走面の咬耗量を測定し、咬合力および咬合接触面積との関係を調査した。4名の咬合力は381N〜850Nであり、咬合接触面積は概ね経時的に増加傾向であった。4名の咬耗量はそれぞれ110〜225μm(7年)、200〜350μm(9年)、150〜325μm(10年)、160〜315μm(11年)であり、年間平均咬耗量はそれぞれ16〜32μm、22〜39μm、15〜33μm、15〜29μmと推定された。この被験者4名では,咬合力の大きさに関係なく接触滑走面の年間咬耗量は15〜39μmであった。 本研究は、10年を超える長期にわたるエナメル質の咬耗磨耗量を明らかにしたという点で、他に追随を許さない成果を得た。今後は、天然歯の隣接面の磨耗量を測定する方法を確立し、調査する必要がある。
|