Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
LED照射器の開発当初,その欠点として光強度の低さが挙げられた.しかし第二世代ともいえるLED照射器の登場で,現在ではハロゲンランプ照射器に匹敵する光強度を得ている.また,LED照射器開発と時期を同じくして光重合型材料に含まれている重合開始材の改良が各社で検討されていたため,波長の範囲の狭いLED照射器では重合が開始されない材料が存在することとなった.しかし近年,広範囲な光の波長を持つ第三世代のLED照射器が製品化されている.さらに,光重合型材料おいてもLED照射器の波長の狭さに対応した製品が増えつつあることなど,それぞれに発展が認められる.そこで,現時点における各種LED照射器と光重合型材料との互換性を調べた. 光照射器はOPTILUX 500(KERR),osada Radius(OSADA),L.E.Demetron I(KERR),G-Light(GC)の4種を使用し,コンポジットレジン6種,低粘性レジン3種,ボンディング材14種,シーラント材3種,表面滑沢材3種,仮封材3種の光重合型材料に対し,それぞれ硬化試験を行った. その結果,コンポジットレジンの多くでOPTILUX 500とL.E.Demetron Iで照射を行った場合には硬化深さに差は認められなかった.しかし,その他の照射器間では全てに有意差が認められ,全体の傾向としてG-Lightが最も硬化が深く,次いでOPTILUX 500とL.E.Demetron Iが同程度,Radiusが最も硬化深さが低かった. ボンディング材の硬化試験において,コントロールであるOPTILUX 500を使用しても硬化が不十分と判定されたもの(Adper Prompt L-Pop)も存在した.また,光強度の低いRadiusで重合が不完全と判定されたボンディング材でも,光強度が高いL.E.Demetron Iや従来のLED照射器と異なる波長を持つG-Lightなどで照射を行うことにより硬化状態が改善されたボンディング材が存在した(FL-BOND・OptiBond SOLO plus・ONE-UP BOND F・Absolute・AQ Bond plus). シーラント材と仮封材に関しては全ての照射器で硬化が確認されたが,表面滑沢材のBELL FEEL BRIGHTENER IIIではRadiusで照射を行った時に液状のまま硬化が認められなかった. 結論として,従来のLED照射器では硬化不足と思われる光重合型材料に対し,光強度や光の波長域を改善したLED照射器を使用する事により,ハロゲンランプ照射器と同等の硬化が認められた.
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