Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
東京歯科大学千葉病院において手術を行った顎矯正手術中、Le Fort I型骨切り術と下顎枝矢状分割術を主たる術式として行った55例を対象とした。術直後より体温、心拍数、呼吸数、および白血球数を経時的に測定した。次いでSIRS診断基準のうち2項目以上を満たし、その状態が24時間以上持続した群をSIRS群、その他を非SIRS群とした。これらの症例に対し、手術術式との関連、SIRS群と非SIRS群との比較(年齢、手術時間、出血量、術後の合併症発生率)について検討した。さらにSIRSは高サイトカイン血症であるとの見地から、術前・術後の血中インターロイキン6(以下IL-6と略す)を測定した。以下に本研究で得られた結果の概要を示す。1.SIRSの発現は49.1%にみられ、年齢は平均23.6歳、手術時間は平均5時間28分、出血量は平均888.8mlであった。2.非SIRS群は50.9%であり、年齢は平均25.8歳、手術時間は平均4時間24分、出血量は平均506.8mlとなった。2.非SIRS群と比較して年齢に有意差は認められなかったが、出血量・手術時間はSIRS群のほうが有意に多かった。3.SIRS群では22.1%に術後合併症の発生がみられ、非SIRS群では0.0%であり、両者間に有意差が認められた。4.SIRS群の術後合併症は創の感染3例、創の癒合不全、口唇ヘルペス、咽頭炎が各1例であった。5.SIRS持続日数と術後合併症発生率には有意差のある相関は認められなかった。6.炎症性サイトカインの一つであるIL-6の値は、SIRS発現に大きく関与していることが示唆された。7.顎矯正手術においてもSIRS群を選択し、術後合併症の発生を考慮した患者管理が大切であると考えられた。
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日本顎変形症学会雑誌 15・3
Pages: 200-200