腺様嚢胞癌のヌードマウス移植継代株における組織型と悪性度の関連性に関する研究
Project/Area Number |
15791195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
橋谷 進 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00330449)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 腺様嚢胞癌 / 組織型 / ヌードマウス移植継代株 |
Research Abstract |
腺様嚢胞癌は、きわめて緩徐な発育と著明な浸潤性増殖を示す唾液腺悪性腫瘍である。病理組織学的には管状型、篩状型、充実型に分けられているが、組織型の相違による臨床的意義については不明な点が多い。われわれは、現在、口底部原発のヌードマウス可移植性腺様嚢胞癌移植株の樹立に成功している。 継代が進むにつれ腫瘍増殖速度は増加し、病理組織学的に初代移植時に篩状型であった腫瘍が充実型に移行している所見が認められている。今回われわれは、ヌードマウス皮下腫瘍を継代ごとに病理組織学的、免疫組織化学的、分子生物学的検索を行ない、組織型と腫瘍増殖動態について検討した。ヌードマウス皮下に移植した腺様嚢胞癌の腫瘍計測を行い、増殖速度を算定するとともに、6ヶ月ごとに採取した腫瘍片をHE染色および免疫組織染色にて検討した。その結果、初代に比較して15代目の腫瘍では増殖速度は約5倍、組織型では篩状型の約30%が充実型に移行していた。それに伴ってPCNA、Ki-67、p53、bcl-2の各LIは徐々に増加し、蛋白レベルにおいてはbcl-2が増加していた。また、TUNEL法にて継代依存的にアポトーシスの減少がみられた。これらのことから、継代による腺様嚢胞癌移植株の増殖や組織学的変化にはアポトーシスの減少が関与していることが示唆された。今後このヌードマウス可移植性ヒト腺様嚢胞癌株は腺様嚢胞癌の細胞生物学的検索において有用な実験系となるものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)