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咀嚼機能の解析に基づく“噛めない子"の定義と咀嚼機能診断基準の作成

Research Project

Project/Area Number 15791217
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Orthodontic/Pediatric dentistry
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

中田 志保  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (80336081)

Project Period (FY) 2003 – 2004
Project Status Completed (Fiscal Year 2004)
Budget Amount *help
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Keywords小児 / 顎口腔機能 / 咀嚼機能 / 発達 / 診断
Research Abstract

噛めない子の咀嚼機能を明らかにする上で、まず健常な顎口腔機能の発達について検討を行った。顎口腔機能の一つである咀嚼機能は、機能と形態とが互いに影響を及ぼしあって、成長・発達するといわれているが、これまでに十分な報告はない。そこで顎運動に大きな影響を及ぼす顎関節の形態の変化と顎運動の発達の関連について検討を行った。まず顎関節の中でも関節隆起の形態に着目した。関節隆起は乳歯列期から混合歯列期、永久歯列期にかけて、窩の深さが深くなり、関節隆起の矢状面傾斜角度が大きくなる。一方、顎運動の矢状面投影角度も歯齢があがるに従い大きくなると報告されている。これらは、顎運動に関連する形態と機能の変化であり、その両者の変化が関連していることが考えられる。そこで、私は乳歯列を有する小児の関節隆起の矢状面投影角度を側方頭部顔面X線規格写真から求め、開口運動の顆頭点における矢状面投影角度を求め、両者の相関の有無を求めた。また成人についても同様に求めた。私は、小児と成人の両群において関節隆起と顆路の間に相関が認められるものの、小児では顆頭の動きの可動性が大きいことから、成人よりも相関の値が低いと予測していた。しかし、小児では、関節隆起の角度も顆路の矢状面投影角度も小さかったが、その両者に相関は認められなかった。一方で、成人では高い相関が認められた。
これは、乳歯列期の小児では、いまだ関節窩の形態が顆路に影響を及ぼしていない、もしくは顆路が関節窩の形態に影響を及ぼしていない時期であることをしめしている。ある著者は、生後2ヶ月は、顆頭が全く下方へ動かずに前後に動くことのできる非常に特異的な時期だと述べているが、本研究は、顆頭の動きは、乳歯列期では関節窩の形態に誘導されているものではないという事を示唆している。いいかえるとこの時期の関節窩は顆頭が自由に動くことの出来るような形態を保っているとも考えられる。
また当教室の研究によって、反対咬合の乳歯列期の小児は正常咬合の小児とは異なるか顎運動をすることがわかっている。一方で永久歯列を有する成人では明らかに顆路と形態の間に相関が認められることから、咬合異常による顆路の異常は、将来的に関節窩の形態に影響を与えることは明らかである。小児歯科は、治療を通じて正常な歯列、咬合、顎口腔機能を育成することである。小児においては、歯の交換が行われ咬合の再構築が行われる中で、顎関節の形態の変化が起こると言われているが、今回の結果より、小児の顆頭の機能は、これらの形態の再構築に順応することの出来る柔軟性を持っていると考えることができる。

Report

(2 results)
  • 2004 Annual Research Report
  • 2003 Annual Research Report

URL: 

Published: 2003-04-01   Modified: 2016-04-21  

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