Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1.ヒト歯根膜細胞の培養健常人の矯正学的理由で抜歯した小臼歯2本より、無菌的にヒト歯根膜組織を摘出し、10%ウシ胎児血清を含むα-MEM(α-modified minium essential medium)培地にて37℃、5%CO2インキュベータ内でタイプIコラーゲンコート培養皿FLEX-II上で10代まで継代培養を行った。2.メカニカルストレスの負荷メカニカルストレスを負荷する前に、タイプIコラーゲンコート培養皿FLEX-I上でコンフルエントになるまで培養したヒト歯根膜細胞を、1%ウシ胎児血清を含むα-MEM培地にて37℃、5%CO2インキュベータ内で1日培養し、Flexercell Strain Unitに設置し、FLEX-Iの底面が10%、5%の伸張率になるように設定し、培地は1%ウシ胎児血清を含むα-MEMを2日ごとに交換し、ヒト歯根膜細胞に5日間のメカニカルストレスを負荷した。コントロール群には、メカニカルストレスを負荷せず静置培養したヒト歯根膜細胞を用いた。3.アポトーシスに関係するタンパクの検出メカニカルストレス負荷終了した培養皿から上清を回収し、アポトーシスの開始に関与するといわれているデスレセプターであるFAS、FASリガンド、アポトーシスの実行に関与するといわれているカスパーゼタンパクについてELISA法にて検出を試みたが、培養皿の底面の伸張率に対応した明確な発現はみられなかった。4.転写因子の活性化メカニカルストレス負荷終了した細胞から核タンパクを抽出し、転写因子であるAP-1、SP-1、NF-κBの活性化をゲルシフト法にて調べた結果、メカニカルストレスを負荷したヒト歯根膜細胞にてNF-κBの活性化がみられた。