Project/Area Number |
15F15037
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Functional solid state chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 進 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 教授 (20140303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAGARKAR SANJOG 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-07-29 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 錯体結晶 / プロトン伝導 / スイッチング / ガラス / ピラニン / 配位高分子 / 相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
固体イオン伝導体の分野においてそのイオン伝導特性を温度や電場以外の外部刺激によってコントロールする研究は今後の電子デバイスや電気化学的触媒への材料応用において重要である。本研究では金属イオンと架橋性配位子からなる錯体骨格が有するプロトン伝導特性を利用し、その内部に外部刺激応答性を付与することによってそのプロトン伝導特性のスイッチングを試みた。具体的にはZn2+イオン、イミダゾール、リン酸がそれぞれ配位結合によって連結された錯体骨格を用いた。本化合物はZn2+イオンとリン酸によって一次元鎖構造を有し、その結晶は160℃において融解する。融解後の液相は200℃以上まで重量減少なく安定であることから、その温度範囲で液体状態を利用した機能付与ができる。この液相において光の照射によってプロトンの放出/再結合を行うピラニンを数重量%導入し、均一に錯体結晶の液体中に分散させたのち、冷却を施すことによって結晶相あるいはガラス相を得ることがわかった。特にガラス相においてはX線線吸収、X線散乱、固体NMR等評価から元の一次元鎖結晶構造がある程度保たれたガラス構造であることがわかり、試料全体に渡ってピラニン由来の光吸収を示す。この試料に対し、紫外領域の光を照射すると、内部のピラニンがプロトンを放出し、そのプロトンが固体全体に渡って伝導を活性化させることを交流インピーダンス測定から確認した。また光照射を停止すると元の低いプロトン伝導度に戻る。このイオン伝導のスイッチングは何度行っても安定にオン/オフすることがわかり、当初の目的である外部刺激(ここでは扱いやすい光)によるイオン伝導の応答性を有する材料を得ることができた。応答性イオン伝導体の設計は有機ポリマーやセラミックスにおいても既知材料では難しく、特に今回の手法および得られた材料は高い汎用性も有し、新たな物質系として有用であることが示された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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