神経ペプチドの体系的なデータベースの構築と機械学習法を用いたその構造傾向性の予測
Project/Area Number |
15F15080
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Genome biology
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
黒田 裕 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10312240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAMBI RICHA 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-07-29 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 膵島アミロイドペプチド / 全原子 / β構造 / 分子動力学シミュレーション / 高速専用計算機 / タンパク質ドメイン / 構造予測 / 機械学習 / サポートベクターマシン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、神経ペプチドである膵島アミロイドポリペプチド(IAPP)のアミロイド形成能を理化学研究所QBiCとの共同研究で調査した。二型糖尿病の原因物質であるとされるヒト由来のIAPPは全長で37残基である。IAPPの23~29残基目からなる配列断片(FGAILSS;以下、7残基ペプチド断片)がアミロイド形成能を持ち、細胞毒性も有すると報告されている。本計画では7残基断片がアミロイドを形成することに注目し、27個の7残基ペプチドと約3万個の水分子を含む系の全原子分子動力学(MD)シミュレーションを世界に先立って実施した。シミュレーションでは、野生型配列とAlanine scanning法によって配列中の各アミノ酸をアラニンに置換した7種類の変異体(計8種類のペプチド)の100ナノ秒のMDシミュレーションを実施した。計算には理化学研究所のMDGRAPE-3を最大32コア並列に使用し、一配列あたりの計算時間が約5カ月で、60GBのデータを生成した。その結果、全8種類の7残基ペプチド断片は会合したが、野生型IAPPではアミロイド凝集の典型的なβ構造が多く形成されていた(約12%の残基がベータ→βブリッジ構造を形成していた)。一方、変異配列ではβ構造の割合は3~8%に留まっていた。この結果は、Gazit Eら(2001)の実験結果とよく一致しており、MDシミュレーションを用いてペプチドのアミロイド形成を再現できることを初めて示す結果となった。さらに、隠しマルコフモデルなどを用いた統計的な解析を実施した結果、ペプチド間の疎水性残基間の相互作用がアミロイド形成の初期に重要な役割を果たすことが示唆された。研究成果は、国内学会で2回報告しており、英文査読付き科学雑誌での論文発表も準備している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)