透明骨格標本プラスチックの開発と理科実験授業でのICT活用法の研究
Project/Area Number |
15H00160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
加藤 陽一郎 早稲田大学, 高等学院, 教員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 透明骨格標本 / プラスチック / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
1 : プラスチック化技術の改良 本研究では、透明骨格標本のプラスチック包埋法を改良し、新たに独自開発した。以前は、プラスチック作成にポリエステル樹脂を使用していたが、完成まで1週間かかり、さらに試料が白濁化する欠点があった。今回は、新たに紫外線硬化アクリル樹脂を使用することで、約1時間で完成という作業時間の大幅短縮を実現し、さらに白濁化の解消にも成功した。ポリプロピレン製の容器の中に、5mm以下の厚さで流しこんだ樹脂に紫外線を2分照射し、樹脂を硬化させ、プラスチックの層をつくった。この操作を繰り返して、多層をつくり、最終的に十数mmの厚みの透明骨格標本プラスチックを作成した。試料となる透明骨格標本は、層と層の間に挟み込む形で封入した。5mm以内の層を重ねたのは、それ以上の厚みで作成すると内部に紫外線が届かず、未硬化の樹脂が残留してしまうためである。さらに、この作成法では、素早い硬化によりグリセリンと樹脂の混濁を回避したため、他の樹脂で生じる白濁という問題も解消できた。 2 : 最適な生物試料の選定 新潟大学理学部附属臨海実験所にて、多種にわたる海水魚を採集できた。これらで透明骨格標本プラスチックの作成を行い、試料に適する海水魚を選定することができた。試料としては、体調5cm以内の小型魚や幼魚が良く、厚みの少ない個体が適していた。採集可能で試料に適した種としては、メジナ、チャガラ、アミメハギ、ウミタナゴ、アジ等が挙げられる。これらはすでにプラスチック包埋に成功した。 3 : ICTを活用した中学理科実験への導入の検討 試料の撮影時にICT機器を活用した。デジタルカメラのマクロ撮影を検討し、透明骨格標本プラスチックの撮影に適した機器を選定した。iPadの有効性も調べ、プリンターとのWIFI等での連携も検討できた。データをプリンターで即時印刷する手法や機器の液晶で拡大する手法が実験授業で有効であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)