人工心臓を使用した新たな循環治療方法を評価するための循環系シミュレータの開発
Project/Area Number |
15H00324
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅰ(機械系)
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
黒崎 亘 茨城大学, 工学部, 大学職員
|
Project Period (FY) |
2015
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 心不全治療 / 人工心臓開発 / 循環系シミュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では補助人工心臓を利用した新たな心不全治療法を研究するために, 補助人工心臓の駆動方法の違いが血行動態(血圧, 血流量)に与える影響を定量的に観察可能な循環系シミュレータの開発を行っている. 循環系シミュレータは実際に開発した補助人工心臓をシミュレータに直接接続し, その駆動方法が血行動態へ及ぼす影響を観察するために機械的に生体の血液循環を再現した物理シミュレータである. また, 新たな循環治療方法を研究するためには, 補助人工心臓の駆動方法の違いから生じる冠動脈流量や自己心にかかる負荷の変化の観察が重要となるため, 従来のシミュレータよりも心臓血管周りの詳細な模擬が重要となる. これまでの研究により, 駆動方法を変更した際の冠動脈流量波形データを取得し, その結果を動物実験の結果と比較することによりシミュレータの模擬性能評価を行った. そこで, 動物実験の冠動脈流量波形と多くの類似点が観察されたが, 血行動態の変化が動物実験の結果に比べ大きく現れることがわかった. この原因が生体において血液循環を安定させるために働く「圧受容器反射」であると考えた. そこで, 本年度は生体の血液循環と血液ポンプを差分方程式によりモデルした数値シミュレータを構築し, そのシミュレータへ圧需受容器反射モデルを組込むことにより圧受容器反射機構の影響を検証した. その結果, 圧受容器反射の有無で結果に違いが現れることが確認された. この結果から, 実際の循環系シミュレータに圧受容器反射機構の追加を行い実機においても同様の結果が得られるのか今後確認を行うと同時に圧受容器反射機構のモデルについても最適化を行う. また, 本年度は補助人工心臓の接続実験を行うにあたり, 複数ある血行動態データをリアルタイムに観察可能で精度よく取得するための計測システムをLabviewにより構築したことにより実験効率が上がった.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)