歯髄幹細胞特性を応用した効率的組織再生療法の臨床応用ロジスティクス
Project/Area Number |
15H05047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
山田 陽一 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (20345903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風岡 宜暁 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30233696)
栗田 賢一 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40133483)
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60109759)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2017: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2016: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2015: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | 再生医療 / 再生医学 / 歯髄幹細胞 / 骨再生 / 臨床応用 |
Outline of Annual Research Achievements |
顎顔面外科領域では外傷や腫瘍、口蓋裂、歯周病等により骨欠損に直面する機会が多いが、依然自家骨移植がスタンダードであり、低侵襲な新規治療法の確立が求められている。近年、幹細胞を用いた再生医療の研究が進められているが、実際に臨床応用、実用化されている再生医療はまだ数少ないのが現状である。我々はこれまでに再生医療を用いた基礎研究および前臨床研究にて、不要となった智歯、乳歯などの歯から得られる歯髄に幹細胞が存在し、骨再生に有効であること、骨造成能はすでに臨床実績のある骨髄由来間葉系幹細胞と同等であり、効果的であることを示してきた。本研究では、歯髄幹細胞を用いた効率的な組織再生法を確立し、臨床応用へと発展させることを目的として研究を実施した。 本年度は、細胞治療に際して重要なウエイトを占め、安全性と高い品質管理が必要となる細胞調整プロセッシングに関して、GMP基準に準拠した細胞プロセッシングセンター(cell processing center:CPC)においても最適条件の検討を行った。歯髄採取、歯髄幹細胞培養の最適化を行い、各種感染性試験、核型分析試験等、培養細胞の安全性ならびに細胞特性について検討を加えた。その結果、好気培養培地(BACTEC PLUS + Aerobic/F)および嫌気培養培地(BACTEC PLUS + Anaerobic/F)を用いた無菌検査では、いずれも陰性を示した。また、マイコプラズマ否定試験にて陰性、エンドトキシン検査においては第一六改正日本薬局方に沿った基準値以下であった。さらに、核型分析試験でも明らかな異常を認めなかった。フローサイトメトリーによる細胞表面抗原解析では、CD29、CD44、CD73等の間葉系幹細胞マーカー陽性が確認された。以上の結果より、CPC内における細胞プロセッシングの安全性および品質が確認され、臨床応用の実現に向けた培養法が確立された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GMP基準に準拠した至適細胞プロセッシング方法が確立され、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、今後は現在までの結果をもとに歯髄幹細胞のキャラクタライズをさらに進め、ES/iPS細胞と特性についての比較検討を行う予定としている。また、いち早い患者貢献を目指し、より効率的な歯髄幹細胞を用いた再生医療の臨床応用、実用化を確立、発展させるため、安全性および有効性のさらなる検討、至適培養・保存方法の構築、さらに臨床プロトコールの確立を行う。特に細胞の安全性については、継代培養または凍結保存後の細胞の核型解析を行い、マルチカラーFISH法によるさらなる詳細な評価を行うことで、培養・保存法による影響についても検討する。また、細胞特性を解析することにより、有効性についても検討を重ねるものとする。最適化した培養法をもとに、CPC の構造設備にあわせた操作手順のSOP 化、GMP文書の作成を行い、厳格な品質、移植管理体制の確立等の整備を行う予定である。今後も、実用化を見据えた、実現性の高い臨床応用を目標とし、本研究を推進していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)