獲得免疫細胞による腸管上皮細胞のフコシル化制御機構の解明
Project/Area Number |
15H06159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
後藤 義幸 千葉大学, 真菌医学研究センター, 准教授 (10755523)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 上皮細胞 / T細胞 / IL-10 / フコシル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は腸管上皮細胞が発現する糖鎖、特にalpha1, 2-フコースの発現(フコシル化)制御機構についての解明を試みた。昨年までに、獲得免疫細胞であるT細胞、B細胞が存在しないRag1欠損マウスにおいて、腸管上皮細胞のフコシル化が野生型マウスより亢進する事を見出していたため、フコシル化における獲得免疫細胞の役割を検討した。その結果、B細胞欠損マウスではフコシル化に変化は見られなかった一方、T細胞欠損マウスではRag1欠損マウスと同様に上皮細胞のフコシル化が亢進していた。さらに、T細胞受容体(TCR)のb鎖を欠損したマウスにおいてフコシル化が亢進していた事から、TCRb陽性T細胞が上皮細胞のフコシル化を負に制御している事が明らかとなった。一方、T細胞欠損マウスにCD4T細胞を移入するとフコシル化が減少したのに対し、CD8T細胞を移入しても変化が見られなかったことから、CD4陽性T細胞が上皮細胞のフコシル化を制御している。さらに、フコシル化制御機構の分子機構を検討する目的で、抑制性サイトカインであるIL-10を欠損したマウスを解析したところ、フコシル化が亢進していることを見出した。さらに、野生型およびIL-10欠損マウスからCD4陽性T細胞を分離し、T細胞欠損マウスに移入したところ、IL-10欠損CD4陽性T細胞を移入しても上皮細胞のフコシル化は減少しなかった。以上の結果から、獲得免疫細胞であるTCRb陽性CD4陽性T細胞がIL-10を産生し、上皮細胞のフコシル化を負に制御している事が明らかとなった。本研究の成果は、昨年、Scientific Reports誌に掲載された(Goto Y, Lamichhane A, Kamioka M, Sato S, Honda K, Kunisawa J, Kiyono H. Sci Rep. 2015; 5: 15918)。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)