ウェットプロセスによる実用固体表面への高耐久超撥油コーティングの創製
Project/Area Number |
15J00802
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Material processing/Microstructural control engineering
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中山 勝利 北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 超撥水・超撥油・滑液性表面 / アルミニウム / 化学エッチング / 陽極酸化 / PTFEコーティング / SLIPS / 自己組織化単分子膜 / 撥水性 / 低表面張力液体 / 耐久性 / XPS / 超撥油表面 / 自己修復 / ステンレス鋼 / 酸化セリウム / アノード電解 / 大気中放置 / エッチング / 階層構造 / 超撥水・超撥油 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,これまでの研究で作製法を確立した階層構造化超撥水・超撥油Al表面の耐久性向上を目指し,市販の製品に応用されており,かつ耐候性に優れるポロテトラフルオロエチレン(PTFE)による階層構造化Al表面のコーティングを試みた.PTFEコーティング剤(旭硝子株式会社)に浸漬して十分に水洗した後,423~523 Kで加熱処理するプロセスを5回以上行うことで超撥水性が得られた.しかしながら,この超撥水性は数時間の放置で劣化する.一方,コーティング剤に浸漬後,水洗をせずに熱処理した場合,一度のコーティングプロセスで超撥水性が得られ,長時間放置しても劣化しなかった.なお,両試料とも菜種油に対しても撥油性を示さなかった.表面形態をSEMで観察すると,表面は粒径1 μm程度のPTFE由来と考えられる粒子で覆われていたが,同時にピット形態が埋没している様子も観察された.これが,高い撥油性が得られなかった原因と考えている. また,近年新たな高耐久性撥水・撥油性コーティングとして注目を集めている,食虫植物の内壁の構造を模倣したSLIPS の耐久性に対する基板形態の影響について検討した.階層構造化Al表面にポリフルオロアルキルエーテル系潤滑油Krytox®(GPL100,DuPont社)を塗布した表面に水,ヘキサデカン,エタノール,オクタンといった液滴を滴下すると,潤滑油層の存在によりわずかな傾斜ですべての液滴が滑落した.この潤滑油の大気中および水中における保持性を,階層構造・エッチピット構造のみ・孔径大多孔質構造・孔径小多孔質構造をそれぞれ有する試料に対し評価した結果,大気中では多孔質構造が最も高い保持性を示したのに対し,水中では階層構造の保持性が最も高い結果となった.なお,作製したSLIPSは潤滑油の低い流動点により高い難着氷性を示し,着氷防止表面としての応用の可能性が示唆された.
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(9 results)