低温でのプロトンビーム照射による水素機能性科学の開拓
Project/Area Number |
15J02060
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional solid state chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中山 亮 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2017: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 水素 / ドーピング / 酸化亜鉛 / 同位体効果 / 量子性 / イオンビーム / チタン酸ストロンチウム / 金属的伝導性 / 薄膜 / 電気伝導度 / 拡散 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、最も身近な元素の一つである水素を物質に注入することで、物性や機能性を瞬時に変換し、新奇な物性を見出すことであり、非常に意欲的な課題である。これまでに研究代表者は酸化亜鉛薄膜への低温でのプロトンビーム照射を行い、その後の昇温過程における電気抵抗率のヒステリシス挙動を見出していた。このヒステリシス挙動の起源は低温照射された水素のトラップサイトからの移動によるものではないかと考え、当該年度において、酸化亜鉛薄膜に対する重水素イオンビーム照射を行い、ヒステリシス挙動に対する極めて巨大な同位体効果を観測することに成功した。この巨大な同位体効果はヒステリシス挙動の起源に関する仮説を強く裏付けるとともに、水素と重水素の量子性の違いが色濃く反映された結果であると言える。これらの結果は、低温でのプロトンビーム照射後にin-situ電気伝導度を測定するという本研究の特色を活かすことで得られた極めて新規性の高いデータである。この研究結果について、分子科学討論会、日本物理学会年次大会、日本化学会春年会において口頭発表を行っており、日本化学会学生講演賞を受賞した。また、開発した水素イオンビーム照射装置に関する論文を自ら第一著者として執筆し、纏め上げ、国際誌のReview of Scientific Instrumentsに採択された。これまで行ってきた酸化亜鉛薄膜やチタン酸ストロンチウム薄膜への照射実験に関する論文も現在執筆しており、一流誌への投稿を予定している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)