ネットワークトポロジーデザインによる炭素ナノ物質の物性制御
Project/Area Number |
15J05066
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
丸山 実那 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ナノカーボン物質 / フラーレン / グラフェン / 電子構造 / 分極スピン / 電気的分極 |
Outline of Annual Research Achievements |
C40フラーレンからなる新奇二次元炭素ネットワークの物質設計を行った。C40間に共有結合を有するC40ポリマーは、直接バンドギャップを有する半導体であるにもかかわらず、 EF近傍の状態密度が大きいことからシート上に分極スピンが生じる。さらに、C40ポリマーは五員環と六員環の配置の偏りに依存して構造中に電荷密度の偏りを有することから、シート鉛直方向に対して電気的分極が生じることを明らかにした。 フェナレニル分子を構成単位とした二次元蜂の巣ネットワークの物質設計を行った。ネットワークは系のトポロジーを反映してディラックコーンとカゴメバンドがEF近傍に共存する。また、ディラックコーンの分散が小さいため、スピン分極が生じ、分極したスピンはフェナレニル部分に局在することを明らかにした。 グラフェンにトポロジカル欠陥と空孔を加えた二次元ネットワークは、フェナレニルが五員環とアセンで架橋され、フェナレニルと架橋部分がそれぞれ蜂の巣格子とカゴメ格子を形成することでEF近傍にディラックコーとカゴメバンドが共存し、分極スピンが生じることを明らかにした。架橋部分のアセン長を変化させることでディラックコーンとカゴメバンドが離れていき、ユニット間の距離による物性制御の可能性を示した。 トポロジカル欠陥を含むグラフェンでは、トポロジカル欠陥として三つの五員環が辺を共有する湾曲した炭化水素分子、アセペンタレン分子と七員環をグラフェン中に埋め込んだ、リップルした二次元炭素ネットワークである。この系は金属で、EF近傍に平坦バンドが出現する。分極したスピンはアセペンタレン部分に分布することを明らかにした。この系は、C40ポリマーと同様に構造中に電荷密度の偏りを有するため、シートに対して鉛直方向に電気的分極が出現し、その電位差の大きさが格子定数に依存して変調することを示した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)