Project/Area Number |
15J06609
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 奨太 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 光受容タンパク質 / 構造解析 / 赤外分光法 / 分子振動 / 微生物型ロドプシン / イオンポンプ / 非調和振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、タンパク質の構造決定が発展しているが、水素結合供与基の環境まで詳細に調べることは未だに難しい。本研究では、(1)光受容膜タンパク質である様々なイオン輸送型微生物型ロドプシンの構造解析を行い、その機能発現と水素結合環境を明らかにすることを目的とする。また、(2)赤外分光法により得られる振動情報に着目し、分子振動情報をその倍音・結合音の成分にまで拡張し、タンパク質の機能発現との関係性を明らかにしたい。 (1)様々なイオン輸送タンパク質に対する系統的な赤外分光解析 計6種類のタンパク質に対して、系統的な構造解析を行った。選定したタンパク質は、輸送可能なイオン種やその方向性に多様性がある。プロトンポンプは非常に強い水素結合をした水分子が存在することで、機能を実現することは知られていたが、今回の系統的な赤外分光解析の結果、他の4種類においても強い水素結合を形成した水分子が存在していることが明らかとなった。さらにアミノ酸変異体を用いた構造解析の結果、その水分子の位置がずれていることが示唆された。このように、微生物型ロドプシンはそのイオン輸送の実現のために、活性中心の水素結合環境を柔らかに制御していることが明らかとされた。 (2)タンパク質における分子振動の倍音・結合音の振動解析 これまでのタンパク質の構造解析では、分子の伸縮振動・偏角振動の解析により、タンパク質の緻密な水素結合環境の解析が行われてきた。本研究では、タンパク質の分子振動の倍音・結合音の振動解析を行い、単純な伸縮振動との比較を行う。光駆動外向きプロトンポンプを対象にC-C伸縮振動・C-H偏角振動の解析を行った。倍音・結合音の振動モードは、その振動の非調和性のために振動数がシフトすることが想定されるが、今回の測定結果からは振動数シフトが全く見られず、タンパク質ならではの振動の非調和性と思われる信号が得られた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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