電場を用いた誘導自己組織化による動的パターン形成制御法の開発
Project/Area Number |
15J09841
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮廻 裕樹 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 電子線 / バーチャル電極 / ソフトマター / 脂質二重膜 / 相分離 / 界面動電現象 / 誘導自己組織化 / 制御工学 / 電子線リソグラフィ / ナノバイオテクノロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,電子線により誘導されるナノ電場(バーチャル電極)を用いて分子間の静電相互作用などの分子間力を操作することにより,ソフトマターがつくる自己組織化構造を動的に誘導する制御インタフェースを構築することを目的としている.本年度は,人工脂質二重膜の流動性パターニングや相分離ドメイン構造の誘導への応用について研究を行った. DOPC(1,2-dioleoyl-sn-glycero-3-phosphocholine),DPPC(1,2-dipalmitoyl-sn-glycero-3-phosphocholine),コレステロールと蛍光標識された脂質を含む脂質二重膜を自発展開法によって厚さ100 nmの窒化ケイ素(SiN)膜上に形成し,SiN薄膜を介して加速電圧2.5 kVの電子線を間接的に照射したときの蛍光強度の変化を計測した.その結果,電子線の照射領域において蛍光強度の減少が見られ,電子線照射終了後には蛍光強度の急速な回復が見られた.これは,電子線による電場によってSiN薄膜の表面エネルギーが変化したことにより,脂質分子がSiN薄膜上から脱離したあと,照射領域外から脂質分子が再展開したためであると考えられる.さらに,蛍光強度の回復が見られたあとドメイン構造の成長が観察された.コレラ毒素Bサブユニットが特異的に吸着する糖脂質を混ぜて同様の実験をした結果,成長したドメイン構造においてコレラ毒素Bサブユニットの吸着量が多くなり,このドメイン構造が液体秩序相であることを示唆する結果が得られた.以上の結果から,人工脂質二重膜の流動性を電子線によるバーチャル電極により制御することで,人工脂質二重膜のドメイン構造を動的に誘導できることが実証された. 開発された制御インタフェースは人工脂質二重膜を用いたデバイスのラピットプロトタイピングなどへ応用できると考えられる.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(26 results)