Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Outline of Annual Research Achievements |
気候変動に伴う極端な気象現象(干ばつ・洪水など)の増大は、人類が直面する重大なリスクの一つである。国連・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次報告書によると、乾燥地は将来の気候変動によって干ばつ頻度の増加が懸念されており、気候変動が資源利用へ与える影響の評価と、持続的資源管理を実現するための適応策の提案が早急の課題である。気候変動への脆弱性を評価するためには、社会と生態系が歴史的に築いてきた関係に着目し、気候変動に対する社会・生態的相互作用の応答を明らかにする必要がある。 申請者は当該年度、コロンビア大学/NASA Goddard Institute for Space Studiesへ滞在し、海外の研究者とも協力しながら、気候変動下における社会―生態システムの応答について研究を展開させた。とくにモンゴル放牧草原を対象に、気候変動に対する社会―生態システムの応答と脆弱性の解明に取り組んだ。Hazard (気温、降水量、干ばつ指数),Exposure (家畜密度、人口密度)、Vulnerability(遊牧民の災害時移動、災害に対する植生の応答)に着目し、それぞれのトレンドを文献調査およびデータ解析から明らかにした。これらの成果は国際学会で発表され、論文の準備も進められている。さらに、気候が大きく変動する環境における草原生態系の荒廃からの回復可能性についても検証した。これらの結果は、Journal of Vegetation Scienceに論文として発表している。そして、世界における植生のデータベース(GrassPlot)へも参加し、気候変動の影響評価を実施する上で重要となる、グローバルスケールでのデータベース構築にも貢献した。この成果も、Phytocoenologia,へ共著論文として発表されている。
|