Project/Area Number |
15J12110
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹森 那由多 東京工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | d電子系 / f電子系 / 数値計算手法開発 / 準結晶 |
Outline of Annual Research Achievements |
私は、最近実験的に見出された準結晶Au51Al34Yb15が示す新しい量子臨界性に刺激され、強相関系の新たな舞台として準結晶系における強相関効果の理論的研究を精力的に進めてきた。この問題は、通常の周期系には見られない格子構造の特異な幾何学的性質と強相関効果を同時に取り扱う必要があることから、これまでにほとんど研究が行われていない難問のひとつである。 私はこの難問に挑戦し、準周期格子を取り上げ、強相関効果を取り扱う理論的枠組みとして非摂動的な手法である実空間動的平均場近似を用いた。各格子点における電子の有効質量のクーロン相互作用依存性およびf電子数のf準位依存性に注目した。その結果、準周期系が局所同型と呼ばれる高い規則性を持つことに起因した電子分布が現れることを示した。特に、温度変化に伴う価数分布の変化は強相関準周期系特有のものであり、価数揺動系の準結晶における観測が今後期待される。 私はさらに研究を深化させ、こうした特異なトポロジーをもつ系においてこれまでの研究では取り扱いが困難であったサイト間相関効果の解析を行う数値計算手法を開発し、それを用いることでさらに新しい量子現象の開拓に取り組んだ。ここでは新しい計算手法として、Dual Fermionの手法を実空間に拡張することを行った。これにより、サイト間相関効果が重要な寄与をしていると考えられる準周期系に現れる低温物性の解明に大きな進展をもたらすことが期待できる。また、この実空間Dual Fermion法は、一般の非一様系の低温物性を解明するための強力な手法であることから、準周期系のみならず周期系における問題にも威力を発揮することで、当該研究領域を超えた多大な波及効果が期待される。例えば、試料表面の効果が重要となるグラフェンのエッジ状態など様々なトポロジーを反映した数値解析など、様々な応用が考えられる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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