Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
澱粉構造の制御機構を明らかにすることを目的として、イネ澱粉生合成関連酵素のタンパク質相互作用を介して形成される酵素複合体の構成と、その活性や産物の構造を明らかにした。前年度までに行った研究から、野生型のジャポニカ米では、多くの澱粉生合成関連酵素が複数の組み合わせの酵素複合体を形成することが明らかになっている。酵素複合体の主要な構成成分が欠損しユニークな澱粉構造を示すイネ変異体を用いて、特定の酵素が欠損すると澱粉生合成関連酵素の相互作用がどのように変化するかを明確にした。 澱粉生合成関連酵素複合体の主要な成分であるStarch synthase I (SSI), Branching enzyme IIb (BEIIb)を欠損したイネ変異体が、どのような酵素複合体を形成しているか明らかにするため、SSIを欠損したイネ変異体およびBEIIbを欠損したイネ変異体の登熟種子から可溶性タンパク質を抽出し、免疫沈降法およびゲル濾過法を行い、SSIおよびBEIIbが欠損した場合の酵素複合体の構成成分と酵素複合体の分子量を明らかにした。その結果、SSIが欠損すると700kDa以上の高分子量に溶出する澱粉生合成関連酵素(SSIIa, SSIVb, BEI, BEIIb, PULなど)の割合が増した。 BEIIbの活性が無いイネ変異体の酵素複合体を分析したところ、 BEIIbタンパク質の有無に関わらず、野生型では300kDa以下に存在するBEIIaが200kDa以上の幅広い分子量に溶出することが明らかになった。一方、不活性型のBEIIbはSSI, SSIIa, BEIと共にその大部分が700KDa以上に溶出したことから、澱粉生合成関連酵素の酵素間相互作用は、欠損する酵素の種類や変異の部位によって異なることが明らかになった。
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