顕微ラマン分光によるがん細胞の電場アポトーシス誘起機構の解析
Project/Area Number |
15K07884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平松 弘嗣 東北大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90419995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中林 孝和 東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (30311195)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2017: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 電場効果 / ラマン分光法 / アポトーシス / HeLa細胞 / カルシウムイオン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に製作した微小電極を用いて,培養状態にあるHeLa細胞にナノ秒パルス電場を印加し,細胞状態の電場効果について検討した.特にラマン分光法と蛍光分光法を併用することで,電場に対するイオン濃度の変化とラマンスペクトルとの関係について検討した.高電場の印加で細胞死を誘起することで,細胞内のカルシウムイオン濃度が大きく増加することを観測した.しかし,細胞内のカルシウムイオンの濃度増加は,印加電場を小さくして形状による細胞死が認められないときでも観測された.培地にカルシウムイオンを除去するキレート剤を導入した実験から,培地に存在するカルシウムイオンが電場によって細胞内へ流入することが主な原因であることがわかった.カルシウムイオンの電場流入機構について,細胞膜の電場による過渡的な穴の生成,または膜のイオンチャネルを介した流入が考えられる.現在チャネルに応答する試薬などを用いた検討を行っている.またカルシウムイオン濃度の増加による蛍光強度の増加は,電場強度が高いときには,パルス電場トレインの印加直後に観測された.同じ印加電場条件でHeLa細胞の顕微ラマンスペクトルの測定を行っているが,単一細胞内および複数の細胞間でのスペクトルの違いを補填する必要がある.この必要性を満たすために,現在,多くの細胞を測定し,統計処理によって電場によるバンド変化を検出することを計画している.また,多共焦点による高速ラマンイメージングを行うシステムを導入し,ラマンイメージングによる細胞内の電場変化の測定を検討している.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)