Project/Area Number |
15K08991
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山際 訓 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10419327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 昌昭 新潟大学, 医歯学系, 講師 (20422602)
松田 康伸 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40334669)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / NK細胞 / 自然リンパ球 / 液性免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナチュラルキラー(NK)細胞と自然リンパ球(ILCs)およびNK細胞機能に影響する液性免疫に着目して,肝細胞癌(HCC)発癌・再発に関与する免疫病態,特に肝内免疫監視不全を分子・細胞レベルで解明することを目的とした研究を当初の研究計画に沿って実施した。 1.研究対象の選定,同意を得た上での肝組織と末梢血の採取,臨床データのまとめ → HCC症例とHCC非合併慢性ウイルス性肝炎症例,および対照群として自己免疫性肝疾患症例より適切に肝組織と末梢血の採取を行い,研究に使用するとともにHCC再発の有無など臨床データのまとめと経過観察を継続中である。 2.肝組織と末梢血より分離したNK細胞やILCsにおける細胞傷害性リガンド,サイトカイン・ケモカインレセプターの発現解析 → フローサイトメトリーと免疫組織染色によりNK細胞機能に関与する分子を中心に検討するとともに,液性免疫に対する重要な調節作用を持つ濾胞性ヘルパーT(Tfh)細胞にも着目して解析を追加し,Tfh細胞分画の中でCCR7陰性PD-1陽性Tfh分画が自己免疫性肝炎の病態と関連することを見出し,現在,英文論文を投稿中である。 3.肝細胞癌株と血管内皮細胞株に対する細胞傷害活性,特に抗体添加による効果の解析 → 末梢血から磁気ビーズにて分離したNK細胞を用いて,各種肝癌細胞株に対する細胞傷害活性と抗MHC class I-related chain A(MICA)抗体の添加による作用を確認するとともに,血管内皮細胞株を用いて同様の実験を進めている。 4.抗MICA抗体のallele解析 → 血清中に抗MICA抗体が陽性となるHCC症例について,抗体が認識するallele解析済みの症例では自己のMICA以外のalleleに対する抗体が多く認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究にて確立した手法により,末梢血と肝組織からのNK細胞の分離・解析には問題無いものの,ILCsの解析・分離には6重染色によるフローサイトメトリーを使用しており,解析に十分な細胞数が得られない症例が認められ,ILCs分離による機能解析までは進んでいない。また,HCCに対する肝移植症例は今年度は新規症例が無く,肝移植症例以外の検討を進めた。in vitroでの細胞傷害活性の測定については,特に血管内皮細胞株に対する細胞傷害活性測定において現時点では十分な結果が得られておらず,解析がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体を使用しての検討では,今後もこれまでの手法による解析を継続し検討症例を追加する予定であるが,今年度の検討結果より,ある程度標的となる細胞分画とマーカーを絞って解析を進め,検体が不足して十分な細胞数が得られない場合にもデータが蓄積できるように工夫する。 また,in vitroの検討に関しては,肝癌細胞株に対する抗体添加による細胞傷害活性の解析を継続するとともに,血管内皮細胞株を用いた検討でも解析に十分なデータを蓄積したいと考えている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試薬の購入など物品費に使用する計画である。
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