Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2017: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2016: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
角膜内皮細胞の無菌性炎症や感染ストレスによる損傷をうけると想定される。そこでストレスシグナル経路の概要を探るため、酸化および糖化ストレス産物、アミロイドα(SAA)、アミロイドβ、補体C3a, 熱ショックタンパク、DNA結合タンパクのHigh mobility group box 1(HMGB1)、CpG DNA, ウイルス感染など多岐にわたる刺激に応答する経路を統括しえる経路を同定することを試みた。まず、角膜内皮の転写ネットワークモデルを作成し候補レセプターや転写因子群を抽出した。刺激分子群を用いたスクリーニングをおこなった結果、天然免疫系の認識経路であるToll like receptor 9(TLR9)の経路の重要性が想定された。培養角膜内皮細胞を用いた検証の結果、TLR9はこれらの刺激によるⅠ型インターフェロン(IFN)誘導に必須であることが判明した。さらにダメージ関連分子パターン(DAMP)刺激のスクリーニングの結果、Receptor for Advanced Glycation End Products (RAGE)がその重要な認識レセプターとして想定された。RAGEは これまで酸化および糖化ストレス産物を主として認識すると考えられていたが、角膜内皮細胞においてRAGEはTLR9と関連してⅠ型IFN応答を誘導していた。この経路はウイルス感染においても機能しており、無菌性炎症や感染応答の重要な経路であることが示唆された。次にⅠ型IFNがいかに誘導されるかを検討するため誘導にかかわる転写因子のスクリーニングを行い、責任転写因子としてInterferon regulatory factor 7(IRF7)を同定した。IRF7の欠損角膜内皮細胞を遺伝子編集により作成して検証した結果、IRF7欠損角膜内皮細胞はⅠ型IFN応答が高度に阻害されることが判明した。
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