Project/Area Number |
15K15734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
原田 清 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 教授 (30228639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 伸彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70182665)
田村 篤志 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (80631150)
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 顎骨固定 / 生分解性 / ポリロタキサン / シクロデキストリン |
Outline of Annual Research Achievements |
プレート固定による骨接合は外傷等による骨折処置のGold standardとして確立されており、顎変形症への顎骨移動術でもプレート固定は必須となってきている。しかし、金属プレート体内に残留するためには抜釘が必要な場合があり、二期的手術となるため、身体的負担が大きくなるケースが少なくない。生体吸収性プレートの応用も進められているが、分解物による炎症反応や強度が金属に劣るという欠点がある。そこで、本研究課題では低侵襲的かつ応力に対する緩和作用を有する新規生体吸収性プレートを開発することを目的とする。具体的には、シクロデキストリンの空洞部にポリマー鎖が貫通した骨格の超分子ポリロタキサンを主材料としたプレートの開発を行った。本ポリロタキサン上のシクロデキストリンをプレート形成加工のための架橋点とすることで応力添加時、あるいは膨潤時に架橋点が最適な位置まで移動するため、補強効果や応力緩和効果が得られると期待される。また、研究分担者の由井らはポリロタキサンを基本骨格とした生分解性材料の開発を世界に先駆けて行っており、本研究課題の目的に合致する材料の創製が可能であると考えた。 分子量35000のポリエチレングリコールを主軸にα-シクロデキストリンが貫通したポリロタキサンを既報に従い合成し、各種架橋剤を用いて架橋体の作成を行った。様々な架橋剤や反応条件を検討した結果、エチレングリコールジグリシジルエーテルを架橋剤として使用することで1時間以内に再現よくヒドロゲル状の架橋体を得ることに成功した。ヒドロゲル状の本架橋体のレオロジー測定を行った結果、周波数変化に対し損失弾性率の極大値が観測された。実際に、本架橋体は縫合することが可能な柔軟性と強靱性を併せ持つことを明らかとした。また、本架橋体を乾燥させることで非常に強固な架橋体を得た。乾燥により得られた架橋体はアルカリ性の水溶液では再度膨潤したが、中性付近の水溶液に浸漬しても膨潤は認められなかったことより顎骨プレートとして使用可能であると期待される。今後の計画として、ポリロタキサンヘの生分解性の付与と動物実験による炎症性を、既存のプレートと比較検討する予定である。
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