超低摩擦界面創成のための二硫化モリブデンナノコンポジットコーティングの設計論構築
Project/Area Number |
15K17957
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Design engineering/Machine functional elements/Tribology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹野 貴法 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00451617)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2017: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 二硫化モリブデン / ナノコンポジット / 摩擦 / ダイヤモンドライクカーボン / 移着膜 / 超低摩擦 |
Outline of Annual Research Achievements |
3.コーティング中の炭素構造が移着膜厚さに及ぼす影響を明らかにする 製膜時のRF出力を変化させることで種々の炭素構造を持つコーティングを作成した。RF出力を増大させることで炭素構造がGraphiticなものに変化することが分かった。スパッタリングの電力を一定にしているとき、コーティングに含まれるモリブデンと硫黄の量は、RFの変動に対して最大5%のずれを生じた。この値は、本研究内において扱う含有量の異なるコーティングの含有量の最大振れ幅に対して比較的小さいことから、RF出力による含有量の変動は誤差範囲として扱う。RF電力を変化させたコーティングに対して、真空環境で摩擦試験を実施したところ、高RF電力で作成したコーティングにおいては、移着膜が形成されなかった。一方で、低RF電力で作成したコーティングにおいて、工学顕微鏡によっても観察できるほど、電力値が小さくなるに伴って薄くなることが分かった。透過型電子顕微鏡によって、その厚さを測定したところ、移着膜は最大で数十nmであることが分かった。光学顕微鏡結果と総合すれば、移着膜はRF出力の減少に伴い薄くなることが明らかになった。
4.結晶性向上を支配するパラメータ因子の抽出 本年度は結晶性を向上させるパラメータとして荷重を増大させる実験を実施した。垂直荷重が1N以下のとき、高摩擦となり、移着膜は形成されていなかった。一方で、1Nを堺にして荷重を増大させたとき、摩擦係数は小さくなるがあるところから荷重に対して摩擦係数が一定値となった。表面のXPS分析を実施したところ、低摩擦が発現したとき、S2pピークがスプリットした。これは、過去の文献によれば、滑りを担う二硫化モリブデンの結晶性が向上していることを示すものである。荷重の増大にともない低摩擦化が進んだことから、荷重を増大させたとき、移着膜の結晶性が向上することが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)