COPDに対する新たな治療戦略樹立に向けたエピジェネティック制御機構の解明
Project/Area Number |
15K19428
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
朝倉 崇徳 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10645609)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は現在世界第4位の死因で重篤な疾患であるが、根本的な治療は存在しない。近年COPDではヒストンアセチル化を中心にエピジェネティクスによる遺伝子発現制御の重要性が報告されたが、ヒストンアセチル化とクロストークするヒストンメチル化を介する制御の関与は明らかではない。本研究ではCOPDの病態形成・進行におけるEzh2を介するエピジェネティクス制御機構の関与を検討することを目的とした。
エラスターゼ誘導肺気腫モデルマウスを用いて、Ezh2阻害薬DZNepを投与し、気腫肺の比率(Low Attenuation Area: LAA%) (micro CTによる測定)、病理像、肺胞洗浄液中の細胞数・細胞分画・各種サイトカイン発現量、全肺における各種免疫担当細胞の表面マーカーの発現を検討した。DZNep投与群で対照群に比べ、エラスターゼ投与28日後のLAA%、Lmが有意に増加した。気管支肺胞洗浄液ではDZNep投与群で早期に好中球、後期にマクロファージの上昇がみられ、炎症性サイトカインが上昇していた。エラスターゼ投与7日後のFACSではBリンパ球、CD4陽性リンパ球、NK細胞がDZNep群で有意に増加した。また、DZNep群においてCD206陽性マクロファージの減少、CD11b陽性Ly6C高発現細胞すなわち炎症性単球の増加がみられた。
今後炎症性単球やM1/M2のマクロファージ分化におけるEzh2の役割に着目し、更なる解析を進める。また、Ezh2コンディショナルノックアウトマウスを用いたエラスターゼ誘導肺気腫モデル、長期喫煙モデルの検討も行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)