小型魚類の嗅覚受容体遺伝子ファミリーのエピジェネティックな転写制御機構の解析
Project/Area Number |
16011214
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎森 康文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60160389)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
|
Keywords | ゲノム / 分子進化 / 嗅覚受容体 / 神経 / 遺伝子クラスター / 多重遺伝子 |
Research Abstract |
脊椎動物の主嗅覚受容体(MOR)遺伝子は大きな遺伝子ファミリーであり、嗅神経細胞で発現する遺伝子は1種類に絞られる。この過程に関してクロマチン構造の変化などのエピジェネティックな制御機構が働いていると云う仮説を得、本研究では、小型魚類の中では嗅上皮が発達していて発現組織材料が得やすく、発現の解析が比較的容易なドジョウを主たる実験材料に用いた解析を行った。まず第1に、非発現細胞に見られるCpGメチル化によるDNA修飾状態をbisulfite法で、また、ヒストン修飾状態をChIP法で解析した。その結果、デフォルト(非発現細胞)においては、嗅覚受容体遺伝子クラスターは、ヘテロクロマチンに類似した不活性な状態になることを示唆する状態であることが判明した。次に、個体毎のコスミドライブラリーを作成して、多型性と進化の解析を個体差・アリル差を含めて行った。その結果、嗅覚受容体遺伝子クラスター内には、個体差が生じ易い領域と保存される領域が混在していることを明らかにした。つまり、クラスター内にはORF以外にも発現制御に関わる重要な配列がある一方、個体レベルでも塩基配列に差があるほか、挿入・欠失が起こりやすい領域があることが分かった。また、このようなクラスターレベルにおける遺伝子発現制御を検証するため、トランスジェニック動物を作成することを目的に、コスミド挿入断片を用いながら長鎖DNAコンストラクトを構築している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)