染色体工学を用いたセントロメアを中心とするゲノム構築原理の解明
Project/Area Number |
16011260
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
深川 竜郎 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (60321600)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
|
Keywords | セントロメア / DT40 / CENP-H / CENP-I / Nuf2 / Hec1 / RNAiマシーナリー / Dicer |
Research Abstract |
ゲノム配列が解読された後は、ゲノムそのものが構築される原理を解明することが重要である。本研究では複雑なゲノム構築原理の内、ゲノム分配機構に焦点を当て染色体工学的な手法を用いて、高等動物セントロメアの形成機構の解明を目指す。本年度は、これまでの研究の継続性を重視してニワトリB細胞由来のDT40細胞を用いて新規セントロメアタンパク質の同定と機能解析を行った。また、セントロメア構築とRNAiマシーナリーとの関連の解明を目指した。以下に結果を述べる。1)昨年度までの研究で同定したKm23aおよびKm23bのコンディショナルノックアウト細胞を樹立してその表現型を解析した。その結果、Km23aおよびKm23bのノックアウト細胞では、異常スピンドルとチェックポイント制御の異常が観察された。ダイニンと結合することから、Km23aおよびbはモータータンパク質に関連したスピンドルチェックポイントタンパク質である可能性が示唆された。2)セントロメア構成タンパク質であるCENP-HおよびCENP-Iの発現をタグ付き融合タンパク質の発現に置換した細胞株を樹立して抗タグ抗体を用いた免疫沈降実験を行った。その結果、CENP-HとCENP-Iを含む巨大複合体を精製できた。質量分析によるアミノ酸配列の決定に引き続きcDNAクローニングを行い、複合体に含まれる5種類のタンパク質を同定した。いずれも、細胞周期を通じてセントロメアへ局在していた。3)ヒト染色体由来の人工染色体を保持するDT40細胞を対象にして、RNAiマシーナリーに関与するDicer遺伝子の条件的ノックアウト細胞を樹立した。Dicerの発現が失われた細胞で、ヒト人工染色体のセントロメア領域からのRNA転写が確認できた。RNaseプロテクションアッセイの結果、2本鎖RNAを形成することが示唆された。また、Dicerノックアウト細胞で、ヘテロクロマチンの形成異常が確認できた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)