Project/Area Number |
16012243
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
麻生 博也 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (60243614)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
|
Keywords | アレイCGH / 染色体欠失 / ゲノム解析 |
Research Abstract |
独自に開発した長鎖PCR応用アレイCGH法により、白血病や子宮筋腫での解析を進めた結果、7qに約100kbの共通微小欠失領域を乳児骨髄性腫瘍において見つけ、当該領域に含まれる唯一の遺伝子として新規のがん抑制候補遺伝子の単離に成功した。 高感度に微小な欠失領域を検出するための長鎖PCR応用アレイCGH法を、開発し、7q微小欠失領域からの遺伝子単離を試みる。共通微小欠失領域の検出とそこからの遺伝子単離にあたっては、(1)表現型、臨床所見の均一な疾患単位を集中的に解析すること、(2)不可視的な異常の解析、すなわち可視的な染色体異常をもたない症例を解析することの2つに力点を置き、白血病や子宮筋腫での臨床材料を用いた解析を進める。 当該研究者は、独自に開発した微小欠失領域同定法により、世界に先駆けて骨髄性腫瘍の染色体7番長腕微小欠失領域よりユニークな特質を持つ新規癌抑制候補遺伝子(TITANと命名)の単離に成功した。これまでの解析によると、TITAN遺伝子は、1)全くの新規の遺伝子、2)既知の遺伝子との相同性がない、3)未分化造血幹細胞に発現が高度である、4)その存在が、高等脊椎動物(哺乳類、鳥類)に認められるが、下等脊椎動物(魚類、両生類)にはない、5)-7/7q-異常を伴う白血病細胞において特異的に発現が全く欠落している、といった特徴が明らかとなった。以上の結果から、TITANが白血病の新しいがん抑制遺伝子である同時に、高等脊椎動物に特異的な造血発生(卵黄嚢造血、骨髄形成)において重要な役割をもつ遺伝子であることが示唆された。
|