Project/Area Number |
16012246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
塚口 裕康 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (60335792)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | IgA腎症 / 連鎖解析 / ゲノム |
Research Abstract |
背景 IgA腎症は、我が国で最も多い慢性糸球体腎炎で、20年以上経過すると40%が慢性腎不全に到る難病である。本症の原因としてアレルギー、IgA分子の糖鎖付加異常など様々な要因の関与が示唆されているが、病態メカニズムは不明である。 目的 今までの本症疾患遺伝子探索は、孤発例に対するSNP連鎖不平衡解析が中心であった。これに対し本研究は、IgA腎症多発家系に対しパラメトリック連鎖解析で疾患遺伝子のマッピングを行う我が国で初めての試みで、近年急速な発展を遂げたゲノム情報を利用して疾患遺伝子の同定を目指す。 方法 (1)家系調査と家系図の構築 家族歴聴取、家系成員の検尿・血液検査、腎生検病理組織の診断確認を行った。(2)候補遺伝子(座)の連鎖解析 候補遺伝子(座)である6q22(IgAn1)、Uteroglobin、IgA Fc受容体、IgA糖鎖付加化酵素、IgAクラススイッチ領域、MHC関連領域、セレクチン遺伝子クラスター等のマイクロサテライト連鎖解析を行う。(3)全ゲノム連鎖解析 家系毎にSLINK, SIMULATE programを用いて検出力・type I error率の評価を行った後、全400のマーカーを配置して2点連鎖解析を行いmlink programで解析した。 結果 (1)家系IgAN-MH(患者6名、健常7名)について候補遺伝子座6q22(IGAN1)、polymeric Ig受容体(1q31)、セレクチン遺伝子クラスター(1q21)との連鎖解析を行った。常染色体優性遺伝・不完全浸透率(75-85%)のモデル下での領域内4マーカーの2点及び多点LOD値はいずれも-2.0以下で、連鎖を否定した。 (2)家系IgAN-TT(患者8名、不明3名、健常人7名)のタイピング前の検出力評価を行った。最大予測LOD値=3.2で、LOD値>1.5レベルのスコア検出力は70%以上であった(empirical P<0.05)。候補領域への連鎖の検討とゲノムワイドでの疾患遺伝子探査を行っている。 考察 多因子疾患であるIgA腎症の疾患遺伝子解析に必要な基盤データベースが整い、疾患遺伝子の同定も現実的に可能になりつつある。現在、全ゲノム連鎖解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
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