Project/Area Number |
16013202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五味 勝也 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60302197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 敬悦 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (50312624)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | アスペルギルス属カビ / マイクロアレイ解析 / 培養形態特異的遺伝子発現 / リボスイッチ制御 / シグナル伝達 / ヒスチジンキナーゼ / 選択的転写開始 |
Research Abstract |
(1)解糖系の重要な酵素であるエノラーゼ(enoA)及びグリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(gpdA)の遺伝子が培養条件特異的に異なる転写開始点を用いているという可能性を見出した。両者ともに固体培養では翻訳開始コドンよりもそれぞれ520、160bpほど上流から転写され、5'非翻訳領域(5'UTR)内のイントロンがスプライシングされる。一方、グルコースを炭素源とする液体培地では、両者ともに5'UTRのイントロン内から転写が開始される。さらに、液体培地で炭素源を変えて培養した菌体よりmRNAを回収して、enoAについて定量PCRを行ったところ、グルコースやフルクトースのような糖類を炭素源とした場合はイントロン内から転写が開始され、エタノールや酢酸のような非糖類を炭素源とした場合や炭素源がない場合には遠く隔たった上流部位から転写が開始されることが明らかになった。(2)ゲノム情報をもとにリボスイッチ構造を持つ遺伝子を検索したところ、thiA、nmtAに加えてもう1種類の遺伝子(tpnA)を見出したが、チアミンの有無にかかわらず発現は認められなかった。プロモーター領域の不完全性が発現しない原因と考え、nmtAのプロモーターに置換して発現を調べたところ、チアミンによる制御を受けることを見出し、本遺伝子のリボスイッチも機能することを明らかにした。(3)Aspergillus nidulansのヒスチジンキナーゼ遺伝子(tcsB)の下流遺伝子として酵母HOG1経路のホモログ遺伝子(ypdA, sskA)を単離し、酵母の当該遺伝子変異を相補することを確認した。さらに、酵母のHog1pのリン酸化を触媒するMAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)のPBS2ホモログであるpbsBをクローン化して構造解析したところ、Pbs2pに存在するSho1pやMAPKKKのSsk2pの結合サイトは保存されていなかった。しかし、pbsBは酵母のpbs2欠損変異を相補し、さらにSSK2依存的に活性化されることを明らかにした。
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