タンパク質立体構造データベースに基づく分子間相互作用の解析
Project/Area Number |
16014215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
川端 猛 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 研究員(科学技術振興)(常勤形態) (60343274)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 蛋白質 / 分子認識 / 生体生命情報学 / プロテオーム / 生体分子 |
Research Abstract |
本研究は、豊富なタンパク質立体構造データベースを生かして、タンパク質間およびタンパク質-低分子間の結合(相互作用)を理解し、相互作用が未知のタンパク質について立体構造からその機能を予測することを最終目的とする。本年度は既知の複合体の立体構造データから相互作用部位の幾何学的特徴解析と蛋白質複合体のホモロジーモデリングを中心に行った。幾何学的特徴として凹形状を検出するアルゴリズムの開発を進めた。このアルゴリズムはまず小さなプローブ球と大きなプローブ球を蛋白質表面に多数置き、大きなプローブ球が接触できない小さなプローブ球の集合をポケットと定義した。プローブ球は蛋白質の3つの原子と接するように置く。今年度はプローブ生成の方法に改良を加え、計算時間がプローブ球の大きさに依存しない高速なアルゴリズムを開発した。検出された凹部位は実際の低分子結合部位と有意な相関があった。この成果は現在、論文準備中である。また、蛋白質間相互作用については、単純な幾何特徴だけでは予測は難しいため、複合体のホモロジーモデリングの可能性を模索した。まず、相互作用が進化的にどの程度保存するか検討したところ、ヘテロ複合体は同一残基率40%程度であれば比較的高い精度で予測できることがわかった。ホモ複合体は結晶のコンタクトの影響もあり、より不安定な予測になることがわかった。現在、これらの知見を酵母の全蛋白質に適用し、複合体をモデリングから新規の相互作用の予測することを試みている。また、相互作用以外に、基本的なホモロジーモデリングのフォールド認識の過程を2次構造予測を用いて感度を上げる試みも行った。この成果はProtein Engineering Design and Selection誌に出版された。また、構造比較サーバMATRASの維持作業も継続して行い、その紹介記事が「生物物理」誌に出版された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)