Project/Area Number |
16014221
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
加藤 晃一 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20211849)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 芳樹 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (90323451)
栗本 英治 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90234575)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 糖タンパク質 / グライコミクス / 構造生物学 / NMR / 多次元HPLC法 / 糖鎖 / データベース / 質量分析 |
Research Abstract |
(1)糖鎖データの拡張 これまでの糖鎖構造データベースは、硫酸化糖鎖に関する情報を含んでいなかった。これは、硫酸化糖鎖が天然には微量にしか存在しないために、構造解析が困難であったことによる。そこで、硫酸基転移酵素の遺伝子を導入した動物細胞株を用いて硫酸化糖鎖の大量発現を行い、多次元HPLC法と質量分析法により、それらの構造解析を行った。これによって硫酸化糖鎖の構造データベースを構築することが可能となった。 (2)GALAXYを利用した糖鎖プロファイリング GALAXYに搭載している糖鎖構造データベースを利用して、様々な自己免疫疾患における免疫グロブリンの糖鎖プロファイルデータの収集、種々の宿主において発現したインフルエンザウイルスや寄生虫表面の糖鎖プロファイリングを行った。 (3)NMRによる糖鎖とレクチンの相互作用解析 糖タンパク質の細胞内運命(フォールディング、輸送、分解)を決定する様々なレクチンによる糖鎖認識メカニズムをNMRを用いて研究した。特に、安定同位体標識を施した糖ペプチドをリガンドとして用いることにより、ユビキチンリガーゼSCF^<Fbs1>の標的糖タンパク質の認識メカニズムを原子レベルで明らかにすることに成功した。 (4)安定同位体標識糖鎖を利用した質量分析 糖鎖は独特な分岐構造を有するなどの理由により数多くの異性体が存在するため、質量分析を利用した構造解析が困難である。最近、MS/MSにおけるフラグメンテーションの様式の違いを利用して糖鎖の異性体を識別しようという試みが行われてきている。そのためには、フラグメンテーションパターンに差異が生じる所以を探求することが重要である。我々は、特定の分岐の非還元末端を安定同位体で標識した種々の糖鎖アイソトポマーを用いて、分岐構造の開裂様式を解析した。この方法を用いることによって分岐構造を有する糖鎖のグルコシド結合における開裂のしやすさの違いなどを系統的に解析することが可能となった。
|