Project/Area Number |
16015207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小椋 利彦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60273851)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥6,000,000 (Direct Cost: ¥6,000,000)
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Keywords | 小脳 / Iroquois / 転写因子 / 神経幹細胞 / シグナル分子 |
Research Abstract |
神経幹細胞は細胞周期に沿って神経管の中を上下に運動しながら分化し、神経細胞に分化決定されたものは神経管から離れて移動し、最終分化する。本年度は、この神経幹細胞の上下運動と分化決定後の移動に関与する遺伝子を複数単離した。興味深いことに、そのいくつかは、心臓、脊索などでも強く発現する。ゼブラフィッシュを用いた遺伝子機能破壊実験の系を確立し、実際に機能阻害実験を行うと、体軸の著しい短縮、心臓の異常が引き起こされた。このような胚はすぐに致死となるため、その後の神経分化を観察することが困難であったが、体軸の著しい短縮は、Convergent extension/Planar cell polarity (CE/PCP)に異常を示唆しており、CE/CPは脊索の形成以外にも心臓、神経幹細胞の分化にも寄与していることが明らかとなってきた。このような遺伝子の神経系での解析は、マウスを用いたノックアウト、ニワトリを用いた機能阻害実験等へ発展させることができた。また、神経幹細胞の未分化性の維持、分化を調節すると思われる新規遺伝子の単離にも成功し、その基礎的な解析を行い、いくつかの興味深い知見を得ることができた。 一方、Irx2の機能解析も進行し、Two Hybrid法による相互作用蛋白の同定を行った。また、Irx3蛋白の転写因子としての性格がShhのシグナルに強く依存していることが分かった。Irx2=FGF8/MAP kinase、Irx3=Shhとの関係が発見できたことは、Irx遺伝子群に属する6つの転写因子の機能を考察する上で、極めて重要な知見であり、今後の新しいテーマとして発展する可能性を見いだした。
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