Project/Area Number |
16015217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 正志 東北大学, 病院, 助手 (70302148)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 運動ニューロン / 再生医療 / 神経幹細胞 / トランスジェニックラット / 神経栄養因子 |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis以下ALS)は神経疾患のなかで最も過酷な疾患とされており、早期に病因の解明と有効な治療法の確立が求められている。本研究ではALSの新しい動物モデルとして確立したヒト変異Cu/Zn SOD遺伝子導入ラット(以下Tgラット)を用いて、再生医療の開発を念頭に内在性神経前駆細胞の解析を開始した。これまでにTgラットにブロモデオキシウリジン(BrdU)を投与して脊髄の増殖性細胞を標識、病態下における脊髄神経前駆細胞の増殖と分化を検討したところTgラットでは運動ニューロン脱落前より有意に脊髄神経前駆細胞が増殖していたが、その多くはグリア系細胞に分化していることが示された。本年度は、発症前(10,15週齢)、運動ニューロン脱落開始直後(20週齢)、発症後早期(21週齢)、および末期(24週齢)のH46R変異Tgラットと週齢一致非Tgラット(各群n=4-5)に対して、BrdUを7日間連日投与し増殖性細胞を標識、脊髄の灌流固定後凍結切片を作成して多重免疫組織化学により解析した。1)内在性未分化NPCsの増殖は運動ニューロン脱落開始直後や発症後早期には検出されず、末期に至って中心管周囲にようやく検出された。このことから運動ニューロン脱落に対する内在性NPCsの増殖には一定の閾値の存在が示唆された。一方、2)このような未分化NPCsを外来性再生誘導因子によって賦活する方法として、肝細胞増殖因子(HGF)を運動ニューロン脱落開始後(22週齢)のTgラットに2週間持続髄腔内投与した。その結果、非投与群に比べさらにBrdU陽性細胞の増加を認めた。このことからHGFには内在性NPCsを賦活増殖させる作用があると想定された。
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