神経原線維変化形成におけるプレセニリン、GSK-3βの分子機能の解明
Project/Area Number |
16015222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
池田 将樹 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50222899)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | タウオパチー / FTDP-17 / GSK-3β / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)は、アミロイド沈着と神経原線維変化が病理学的特徴であり、原因遺伝子である変異PS1とNFT形成の関連について大きな関心が向けられている。我々はすでに変異PS1(A260V)患者脳において老人斑・アミロイドアンギオパチー、NFTだけでなくPick小体が出現することを初めて報告した(Ikeda M, Bird TD, St George-Hyslop PH.Ann Neurol 1996)。またタウ蛋白の蓄積には、GSK-3betaが関連しているとの報告があり、NFT形成過程において変異プレセニリン、GSK-3betaが果たす役割を明らかことを目的とした。変異タウR406W Tgマウスのrotarod testによる検討では生後10ヶ月齢、12ヶ月齢にて運動機能の著明な低下を認めた。Passive avoidance testでは10ヶ月齢マウスで記憶保持障害が出現した。各種タウ抗体を用いた免疫細胞化学的検討では前頭葉、側頭葉の皮質、海馬の神経細胞と突起に著明なタウ蛋白の蓄積を認め、前頭葉、側頭葉では神経細胞数の低下とGFAP染色により著明なグリオーシスが認められた。GSK-3beta Tgマウス脳についてGSK-3beta抗体を用い免疫細胞化学的検討を行い、中枢神経組織・細胞におけるGSK-3betaの発現局在が明確となり、広範な大脳皮質領域、海馬、扁桃体に分布が認められた(Ikeda M, Shoji M, Kawarai T, et al. Am J Pathol.2005,166:521-31)。変異タウP301L/GSK-3betaのダブルTgマウス脳においてELISAにてSer199、Ser396に加えThr181、Ser214部位のリン酸化タウの増加を認めた。これらの所見から変異タウはGSK-3betaを介してリン酸化タウ構造物形成に役割を果たす可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)