合成蛋白質導入による骨髄間質細胞の選択的神経細胞誘導と神経変性疾患への応用
Project/Area Number |
16015262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
出沢 真理 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50272323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 千束 京都大学, 医学研究科, 教授 (70010080)
星野 幹雄 京都大学, 医学研究科, 助手 (70301273)
鈴木 義久 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30243025)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | パーキンソン病 / 移植 / 再生医学 / 間葉系細胞 / 分化転換 / ドーパミンニューロン / サイトカン |
Research Abstract |
骨髄間質細胞は骨髄の中に存在するが、造血系幹細胞とは異なり間葉系細胞である。この細胞は倫理問題無く容易に採取可能であり、培養下にて旺盛に増殖する。患者本人の細胞を用いれば免疫拒絶の無い自家移植系の確立が可能であるが、骨髄バンクの利用も可能であるなどの多くの利点を持つ。本研究ではヒトおよびラットの骨髄間質細胞において、発生分化を制御することで知られているNotch遺伝子を導入すると神経幹細胞様に分化転換し、関連マーカーの発現並び転写活性の上昇が見られた。その後サイトカイン刺激を与えると96%前後の非常に効率の高い選択的な神経細胞誘導が引き起こされる。この系は最終産物にグリア細胞が一切含まれておらず神経細胞だけで構成されること、さらに誘導された神経細胞はBrd-Uの実験から分裂を終えたpost-mitotic neuronであることが確認された。さらにパッチクランプにおいて内向きNa電流を認めたことから機能的に神経細胞であると考えられる。実際にパーキンソンモデルラットの線状体に移植したところ、脳内でドーパミンを産生し、アポモルフィン誘導による異常回転運動の顕著な改善を認めた。また脳内での非常に高い生着率を得る事が出来ている。さらに中大脳動脈の虚血再還流によるラット脳虚血モデルに移植したところ、大脳皮質、海馬への生着とMorris Water Maze testなどの行動解析における改善を認めた。現在Notch遺伝子の神経誘導活性部位を同定したところankyrin repeatに85%の活性があることがわかり、この部分の蛋白合成を調整している。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)