Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
秘密分散法(SSS)は,秘密情報Sをn個の分散情報に分散符号化し,有資格集合に属する分散情報が全て集まるとSが復号できるが,禁止集合に属する分散情報が集まってもSに関して全く情報が漏れない符号化方式である. 分散情報の任意の部会集合が,有資格集合または禁止集合のどちらかである場合,そのSSSのアクセス構造は完全であるという.また,有資格集合でも禁止集合でもない中間的な特性を持つ分散情報の集合が存在するとき,そのSSSのアクセス構造はランプ型であるという.有資格集合と禁止集合が,分散情報の部分集合のサイズにより決まるとき,アクセス構造はしきい値型であるという.特に,分散情報の部分集合のサイズがk以上で有資格集合,サイズがk-L以下で禁止集合,サイズがk-t(1≦t≦L)で秘密情報Sに対して(t/L)H(S)の曖昧さが残るランプ型SSSを,(k,L,n)しきい値ランプ型SSSといい,L=1の場合を(k,n)しきい値SSSという.また,しきい値型に限らないアクセス構造を,一般アクセス構造という. 通常のSSSでは,秘密情報は数値情報であるが,将来,量子計算機や量子通信が実現し,量子状態を長期に記憶できるようになると,量子状態そのものを秘密情報として保管したい場合がある.そのような量子状態を符号化するSSSを,量子秘密分散法という. 本年度は本特定領域研究の最終年であり,今までの研究成果の取りまとめを行うとともに,本研究を通じて得られた「量子秘密分散法」および「一般アクセス構造に対する強いランプ型秘密法」に関する研究成果を論文誌に発表した.さらに,本年度新たにネットワーク符号化(Network Coding)へのしきい値ランプ型秘密分散法の応用に関して研究を行い,その成果をシンポジウムにおいて発表した.
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