Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
肝癌は我が国の癌死の第3位を占め、その約8割がC型肝炎ウイルス(HCV)感染に起因している。HCVコア蛋白質を発現するマウスがヒトと似た経過で脂肪肝・肝癌を発症することから、HCVコア蛋白質の宿主細胞内での機能が注目されている。本研究では、HCVコア蛋白質の成熟過程と病原性発現機構の詳細を明らかにし、宿主蛋白質を標的とした新規治療法開発の基盤確立を目的としている。1)HCVコア蛋白質による肝臓脂肪化および癌化におけるPA28γの意義PA28γ(-/-)マウス、PA28γ(+/+)コアTgマウス、PA28γ(-/-)コアTgマウスおよびPA28γ(+/+)マウスの肝臓の脂肪化について観察した。PA28γ(+/+)コアTgマウスのみで肝臓の脂肪化が確認され、PA28γ欠損あるいはコア蛋白質非発現のマウスでは肝臓の脂肪化は観察されなかった。脂肪滴の蓄積の原因はトリグリセリド・脂肪酸の蓄積が考えれられることから、脂肪合成関連遺伝子の発現を解析し、特定の転写因子の活性化がマウスおよび培養細胞でコア蛋白質およびPA28γに依存して認められた。その上流域の転写因子の活性化も、コア蛋白質およびPA28γに依存して認められた。肝細胞癌に関してもPA28γノックアウトによって軽減された。2)PA28γ遺伝子欠損・コア蛋白質発現による宿主内蛋白質発現の変化:PA28γ(+/+)コアTgマウス、PA28γ(-/-)コアTgマウスおよびPA28γ(+/+)マウス肝臓内蛋白質発現の違いを抗体アレイによって解析し、特定の蛋白質の発現に変化が認められた。
All 2005 2004
All Journal Article (11 results)
Journal or Virology 78
Pages: 1271-1281
Journal or Virology 79
Pages: 2847-2858
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Biochem.Biophys.Res.Commun 340
Pages: 200-208
Journal of Virology 79(印刷中)
Journal of Virology 78
Pages: 6370-6380