Project/Area Number |
16017284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森田 公一 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40182240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福家 巧 (財)阪大微生物病研究会, 観音寺研究所, 研究グループリーダー
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 西ナイル熱 / ウエストナイル熱 / フラビウイルス / ウイルス脳炎 / ワクチン |
Research Abstract |
西ナイルウイルス(NY99株)のエンベロープ領域遺伝子を日本脳炎ウイルス生ワクチンウイルス株(ML-17株)の同遺伝子部位と入れかえたキメラウイルスを作製した。キメラウイルスはプラーク法によりクローン純化を行ない,その内2クローン(3-1株および3-2株)を樹立した。これらの2つのキメラウイルスについて、神経侵襲性試験、神経毒性試験を実施したところ両方の株ともに神経侵襲性は完全し消失していた。また神経毒性についてはML17株ではまったく見られないものの、キメラウイルスでは低レベルであるが認められた。しかし定量的解析では西ナイルウイルスと比較すると1万分の1のレベルであった。このことから、ML-17株をバックボーンとしたキメラウイルスは西ナイルウイルスと比較して大幅に病原性、神経侵襲性、神経毒性が低下していると結論づけられた。 次いで、ワクチン効力試験をマウス90匹にて実施したところ10^5〜10^7FFU/匹のキメラウイルスをあらかじめ接種したマウス群においては摂取後1週間で西ナイルウイルスを中和する抗体の産生が確認され、強毒西ナイルウイルスNY99株(100MLD_<50>)の攻撃に対し100%感染防御効果を示した。このことから今回作製したキメラウイルスは西ナイルウイルスの生ワクチンとして利用する可能性のあることが示された。しかしながら、ML-17にはない、若干の神経毒性は認められたので、今後その原因を分子レベルで明らかにして、ウイルス遺伝子を改変してより安全性の高いキメラウイルスに改良する必要性がある。また、実用化を目指して接種動物でのウイルス血症の有無、蚊への感染性をより詳細に検討する予定である。
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