Project/Area Number |
16018208
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
深井 甚三 富山大, 教育学部, 教授 (00125642)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 日本史 / 地図学 / 測量学 / 和算 / 暦算 / 天文 |
Research Abstract |
本研究では、石黒信由以前の加賀藩における測量・絵図作成法を、特に重要な有沢門流(有沢永貞・武貞の門下)に関する資料調査を進め、関係資料の目録作製を実施した。また、有沢門流外で注目される田辺吉平や宮井安泰関係の資料調査を進めるとともに、石黒信由関係資料の補充調査も実施して成果をえた。以上の調査成果にもとづき、有沢永貞作成のこれまで所在が知られていない絵図屏風を確認したが、これは元禄時代の代表的測量家遠近道印が藤井半智であることを、彼の指導をうけていた永貞自身が記載するもので、遠近道印藤井半智説を一層確かなものとする、絵図史上の極めて重要な資料を見いだす成果をあげたことになる。また、有沢門流と石黒による絵図作成を三州図・国絵図・郡図・町図の各レベルで確かめ、その測量法と絵図作成の技術進展を検討する作業を行うとともに、測量法研究の基礎となる測量書や関係資料の基礎的研究のために測量書翻刻をするために、特に翻刻対象に有沢武貞作「町見便蒙抄」を取りあげて、同書の写本多数の撮影を本年度は実施して翻刻と検討のための作業を進めた。なお、この測量法の研究から、絵図作成と測量の基礎となる和算・暦算、また天文学とのかかわりについての検討をすることが必要となった。この検討の結果、兵学者の有沢永貞らも和算学・暦学・天文学への関心が大きかったことを明らかにするとともに、研究協力者吉田柳二による石黒信由の『暦像考成』受容の研究を主とする信由の暦算学研究へと研究を深め、加賀藩での絵図作成と測量の技術に加えて、暦算学・天文学研究への幅をも広げて、これらの展開の中で石黒信由らを位置づけられるように研究を進めた。
|