Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究は,安土・桃山期から江戸期を中心として角倉家により展開された河川管理技術,具体的には高瀬川,西高瀬川の両運河と,京と亀岡を結ぶ大堰川の治水,舟運を対象とした土木史的研究である.これらの運河,河川などの計画・整備プロジェクトを既存の文献資料などに照らし,景観工学的立場から都市史,土木計画史として,また水理学的立場から技術史として評価した.本年度の成果として,以下の二つをあげる. 1)角倉家の河川技術に関する土木技術的分析 H16年度に収集した史料に基づき,水理実験や数値解析,シミュレーション等による河道や水質管理などの河川技術の水理学・水工学的検討を行った.大堰川の堰や舟運路,角倉隧道の機能およびその土木技術について検討した.関連資料の補足収集・分析,及び現地調査を行い,水理構造物としての設計法・機能などについて検討した.また,亀岡盆地に残る江戸期土木技術に関する調査・研究を行い当時の土木技術レベルの比定を行った. 2)研究成果のヴィジュアル資料化 今後の都市計画やまちづくり,河川整備などに活用するために,土木計画学的,土木技術史的それぞれの研究成果の可視化,編集作業を行いヴィジュアル資料として,研究者間や市民との共有化を図った.他分野にクロス・オーバーする研究領域で研究者が知識交換する場合に必要な,文字や画像情報のみならず,音声や動画,リアルタイムでの資料に関する意見交換が可能な,発展的データベースを構築した.資料としては,市民に保津川を対象として,角倉家の河川管理技術を伝えるDVD-ROMを作成した.
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