Project/Area Number |
16018233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
尾野 善裕 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課教育室, 主任研究官 (40280531)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 京焼 / 技術基盤 / 陶磁器 / 技術系譜 / 陶磁 |
Research Abstract |
日本全国各地の窯跡をはじめとする各種遺跡からの出土品の調査を通して、やきものの生産に用いられた窯道具の形態や、製品のロクロの回転方向に技術系譜の差が現われるという知見(本研究の平成16年度の成果)を踏まえて、さらに日本各地のやきものについて調査を進め、江戸時代の京焼の技術基盤が、基本的には中国渡来の鉛ガラス系の釉薬施釉技術と、日本在来の成形技術の複合にあることを明らかにした。 この研究成果については、平成17年8月26日に京都の法蔵寺で開催された第1回法蔵寺乾山セミナーの際に「仁清・乾山の陶法系譜について」と題して報告を行い、その内容については交付を受けた補助金で作成した成果報告書に改めて書き下ろした論考を掲載している。 このほか、基礎資料の収集を主たる目的として、東京の国立国会図書館に所蔵されている『陶器密法書』など古文献の調査や、全国各地の博物館や京都近郊の寺院が所蔵している京焼をはじめとする陶磁器の調査を実施し、写真撮影ならびに調書の作成をおこなった。その結果、窯道具や製作技法の類似・共通性から、伊勢の萬古焼や摂津の三田焼に京焼の技術が導入されていることを確認し、古文献に記されている京焼陶工の地方下向や京焼技術の地方伝播が単なる伝承にとどまるものではなく、一定の史実に基づいている蓋然性の高いことを確認した。
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